2005-01-01から1年間の記事一覧

山岨達也:耳生帯状疱疹.CLIENT21―21世紀耳鼻咽喉科領域の臨床―4.外耳・中耳,39―40,中山書店,2000

・Ramsey Hunt症候群 外耳の帯状疱疹 顔面神経麻痺 第Ⅷ脳神経症状(耳鳴・難聴・めまいなど) 上記の三徴候すべてそろう→完全型 上記の三徴候どれかひとつ欠ける→不全型 顔面神経麻痺患者の10〜20%を占める すべての年齢層に発症 病因:水痘・帯状疱疹ウィ…

バートルソンの研究(1960)

実際の色と記憶による色の比較。 結果:記憶色の方が色彩が鮮やか(色度図の差で示す)

聴理解における脳の局在

聴覚的把持に関与する部位: ・第2側頭回聴覚的理解に関与する部位: ・Wernicke野 ・聴覚野 ・横側頭回 ・縁上回下部(音の微妙な差異) ・第2側頭回(カテゴリー分類)

石合純夫:半側空間無視を解明する!―BITからdeep testsへ―.高次脳機能研究24:232-237,2004

「空間性注意」(spatial attention)」:「外界と固体との空間的な関係の中で,意識を適切な対象に集中し,また必要に応じて移動していく過程の総体」Ⅲ.BITからdeep testsへ ・抹消試験 ・線分二等分試験 ・模写・描写試験

森田秋子,小林修二:知的機能が失語症患者の基本ADLに与えている影響―レーブン色彩マトリックス検査を用いて―.高次脳機能研究25:26-32,2005 22:57

因果モデルを仮定して相関を出す。モデルに使用した要素は入院時の年齢(AGE)発症から入院までの期間(POA)バーセル・インデックス(BI)レーブン色彩マトリックス検査(RCPM)標準失語症検査(SLTA)体幹下肢運動年齢(MOA)上肢機能得点(MFS) 結果SLTA…

ウィリアムズ症候群

・健常より脳の総容積少ない ・前頭葉と側頭葉辺縁系は問題なし ・小脳正常 ・一次聴覚野、聴覚野側頭平面が肥大化している

メニエール病

メニエール病の病期の判定 1期:聴覚障害,前庭・半規管反応低下とも可逆性である 2期:聴覚障害、前庭・半規管反応低下のいずれかあるいは両者が不可逆性であるが、変動を認める 3期:聴覚障害、前庭・半規管反応が固定している 4期:聴覚障害、前庭・半規…

酒井邦嘉:言語の脳科学.中央公論新社,2002

第12章「言語獲得の謎―言葉はどのようにして身につくか」(p.283〜284) 乳児は、六カ月までに母語の音声の特徴を認識できることが、アメリカの心理学者のクール(P.K.Kuhl)らによって明らかにされた。実験では、スウェーデン語、英語、日本語のいずれか…

酒井邦嘉:言語の脳科学.中央公論新社,2002

第8章「自然言語処理―人工知能の挑戦」(p.213) ニューラルネットでは、ニューロンに相当する素子同士の結合(コネクション)を強めたり弱めたりすることで、学習の効果を保存する。このようなアプローチのことを、「コネクショニスト・アプローチ」または…

酒井邦嘉:言語の脳科学.中央公論新社,2002

第5章「言語の脳科学―言語はどのようにして調べられるか」経頭蓋摘磁気刺激(transcranial magnetic stimulation):TMS 1秒に数回〜数十回の刺激でてんかん発作を誘発するおそれあり。 数秒に1回の単発もしくは2発の磁気刺激は、健常者に対して問題ない。…

酒井邦嘉:言語の脳科学.中央公論新社,2002

第3章「モジュール仮説―言語はどこまで分けられるか」(p.64) 意味論の古典的な考えは、「外延(extension)」と「内包(intension)」を区別することである。外延とは、ある意味(概念)の適用できる要素の範囲のことである。例えば、動物の外延は、魚や鳥…

酒井邦嘉:言語の脳科学.中央公論新社,2002

第2章「獲得と学習―人間はチンパンジーとどこが違うか」(p.37) そもそも、言語が何かの必要性から生まれたと考えるのは誤りである。この点は、進化の議論によくある落とし穴だ。鳥の翼は飛ぶために必要なものだが、飛ぶ必要性から翼が進化したわけではな…

酒井邦嘉:言語の脳科学.中央公論新社,2002

第1章:脳―心―言語「脳はどのようにことばを生みだすか」が難問である理由 1) 言語は脳の高次機能の頂点にあるため、ブラックボックスの究極であるから。 「一般に言語はコミュニケーションのための手段だと考えられているが、言語のはたらきはそれだけで…

酒井邦嘉:言語の脳科学.中央公論新社,2002

はじめに (p.鄯〜鄱)「言語」とは『広辞苑(第五版)』に、「人間が音声または文字を用いて思想・感情・意思などを伝達したり、理解したりするために用いる記号体系」とある。一方、「言葉」とは、「ある意味を表すために、口で言ったり字に書いたりする…

Music Batonとかいうものの指名を受けてしまいました

■コンピュータに入ってる音楽の容量は? 計算するのが面倒なのでパスで……。 まあそんなにあるわけではありません。 私は元来それほど音楽を聞くわけではないので……。 ■今聞いている音楽は?Life for Rent(Dido) 聞かれたので引っ張ってきました。 ■最後に…

森田秋子,小林修二:知的機能が失語症患者の基本ADLに与えている影響―レーブン色彩マトリックス検査を用いて―.高次脳機能研究25:26-32,2005

因果モデルを仮定して相関を出す。 モデルに使用した要素は 入院時の年齢(AGE) 発症から入院までの期間(POA) バーセル・インデックス(BI) レーブン色彩マトリックス検査(RCPM) 標準失語症検査(SLTA) 体幹下肢運動年齢(MOA) 上肢機能得点(MFS) …

山鳥重:「わかる」とはどういうことか.筑摩書房;2002

(p.12〜16)事実は自分という心がなくても生起し、存在し続ける客観的現象です。心像は心がとらえる主観的現象です。 われわれの心の働きに重要なのは心像であって、客観的事実ではありません。心像を扱うのが普通の心の働きで、客観的事実は心にとってはあ…

〜いい

「つかいいい」という言葉を時折耳にする。 最近言葉の乱れがなどと口にする当人が使ったりするものだから余計反発してしまう。 何それ? と。 ということで、以前少し考えたアイディアをまとめてみる。1.「つかいいい」の意味は? 意味というのは実に定義し…

作話

「実際に体験しなかった出来事の誤った想起(発話)」 譫妄などの意識障害、内因性精神病などでみられる異常な発話より内容の筋通る。分類 ①出現形式 自発作話(生産性作話):自発的に作話を語る 誘発作話:周囲との会話など外的な刺激に作話を語る 当惑作…

認知神経心理学

脳損傷例の認知機能や言語機能を観察→障害が健常者の機能を表すモデルのどこが損傷している場合に生じるのかを主として研究する

・視野の検査(対座法)

1.検者と被験者は対面して座る。 2.被験者は検者の鼻を見る。 3.検者はこよりや小さいピンを動かして見えたか見えなかったを調べる。

宇野彰:第7章:発達神経心理学とそのリハビリテーションはここまで変わった.高次脳機能障害の臨床はここまで変わった,2002

・発達障害の分類、症候群から特異的障害へと変化しつつある 例) 微細脳機能障害(MBD:Minimal Brain Dysfunction)→ 学習障害(LD:医学ではLearning Disorder、教育ではLearning Disability) 注意欠陥多動性障害(ADHD:Attention Deficit with Hyperac…

辰巳格:第6章:ここまで来た認知神経心理学.高次脳機能障害の臨床はここまで変わった,2002

・読解のモデル DRCモデル:単語の読みに規則性・辞書あり ニューラルネットワーク:規則性・辞書ない ・DRCモデル(Dual Route Cascated Model) 単語をみてから発語が始まるまでの反応時間、頻度効果あり(高頻度語の方が速い)。 規則性効果はない。もし…

第5章:半側空間無視とそのリハビリテーションはここまで変わった.高次脳機能障害の臨床はここまで変わった,2002

1.メカニズム ・眼球運動障害説 眼球運動障害のため左側を充分に検索できないことから起きる。→現在では否定的 ・Kinsborneの説 注意障害説 仮定「左右の大脳半球は対側への注意のベクトルがある」 仮定「左半球のもっている右側に向く注意の方が右半球の…

加藤元一郎:第4章:記憶障害と健忘症のリハビリテーションはここまで変わった.高次脳機能障害の臨床はここまで変わった,2002

1.健忘症候群 ・障害―エピソード記憶 ・相対的に保持―短期記憶、意味記憶、潜在記憶 ・定義(p.80) (※定義の問題点としては正常と異常のカットオフ得点が決定されていないこと) 1)知能が正常(知能検査の成績が正常範囲内). 2)スパンは正常(基本的…

河村満:第3章:ヒトの地理感覚機能の新しい理解―街並の記憶と道順の記憶.高次脳機能障害の臨床はここまで変わった,2002

1.街並み失認 ・熟知した街並みの形態的認知は可能だが、同定が不可能。道順の想起は可能。 ・責任病巣は右舌状回 ・機序:側頭後頭内側―海馬系の障害2.道順障害 ・熟知した建物・風景の同定は可能だが、道順の想起が不可能。 ・責任病巣は右脳梁膨大後域 …

第2章:痴呆とそのリハビリテーションはここまで変わった.高次脳機能障害の臨床はここまで変わった,2002

・痴呆の治療アプローチ 薬物療法 中核症状:塩酸ドネペジル 周辺症状(精神症状・行動異常):抗鬱薬、抗精神病、脳循環改善・代謝賦活剤、抗Parkinson病薬 etc その他:Estrogen、銀杏エキス、抗炎症薬 etc非薬物療法 環境調整 認知リハビリテーション:現…

「高次脳機能障害」第1章:言語情報処理の考え方から失語症を捉えなおす―障害メカニズムと訓練法.高次脳機能障害の臨床はここまで変わった,医学書院,2002

・失語症の定義:記号と意味との間のdecoding、encodingの障害 ・従来の失語分類には症状(現象)が同一でも障害メカニズム(原因)が同一であるとは限らないという視点が欠けていた ・処理過程による失語の分類:①語音弁別・認知障害型、②音韻処理(音韻の…

宇野 彰 , 波多野 和夫 :高次脳機能障害の臨床はここまで変わった,医学書院,2002

p.Ⅴ 「一般に神経心理学というのは大脳の損傷部位と症状を対応させる学問です」

GDS(The Global Deterioration Scale)

段階1:認知低下なし; 記憶の欠落の自覚的な訴えがない。臨床面接において明白な記憶の欠落がない。段階2:非常に軽度の認知低下(加齢による記憶機能低下); この領域における主訴は a.見慣れた物のおき場所を忘れること b.よく知っている者の名前を…