酒井邦嘉:言語の脳科学.中央公論新社,2002


第8章「自然言語処理人工知能の挑戦」

(p.213)
 ニューラルネットでは、ニューロンに相当する素子同士の結合(コネクション)を強めたり弱めたりすることで、学習の効果を保存する。このようなアプローチのことを、「コネクショニスト・アプローチ」または、「コネクショニズム」という。この方法では、一つのニューロンに特定の情報を記憶させることはできず、全体のネットワークとして情報を表現させることになる。そのような情報のことを、「分散表現」と言う。シンボル(記号)のような具体的な対応物がない、という意味で「ノンシンボル」と言うこともある。