バリント症候群

1.定義・症状
①視覚性注意障害:
典型的には視野の主に中心部においてひとつの物体しか見ることのできない症状


②精神性注視麻痺:
対象への視線の移動が難しく、個視も不確実な症状


③視覚失調:
発見し、個視した対象であってもスムーズに手を伸ばしてつかむことができない症状



2.検査
①、②:
・紙面上に間隔をおいて配置した複数のドットを目視にて数える→ひとつor一部しか数えられない
・単純図形を点で構成→全体の形がわかっても、点の数を数えられない


①、②、③:
・単純図形のなぞり、丸の中心に点を打つ→しばしば難しい


③:
・視認知した対象をつかませる→困難



3.病巣
 両側の頭頂―後頭領域(後上方部の分水界領域)



4.経過
不完全に移行することあり。心停止or低血圧後の症例では改善多い。
数ヶ月かけて徐々に改善することもある。