作動記憶(Working memory)
- 健忘症と短気記憶障害では機能の二重乖離がある。
よって、単純に短気記憶が長期記憶の通路というモデルは成立しない。
Baddeleyは短期記憶を、情報を一時的に保持する作業空間と仮定した。
- 作動記憶の構成
・中央実行(制御)系(Central executive)
・音声ループ(Phonological loop)
・視空間スケッチパッド(Visuo-spatial-sketch pad)
- 神経学的基盤
・中央実行系:同定されず。BaddeleyはNormanとShalliceが前頭葉機能のモデルとしたSASモデルを候補として上げる。
・音声ループ:左頭頂葉下部、特に縁上回周辺が想定される。
・視空間スケッチパッド:不明な点が多い。ただし、右頭頂葉を中心とした広範な領域の損傷によって成績低下が起こる。